従業員の過重労働自殺に関するワタミの裁判の結果が出ました

ワタミ裁判の結果が報じられました。

会社側が1億3千万円の賠償金を支払い、責任を認めて謝罪し、今後の労働条件改善に向けた取り組みを行うという内容です。


今回の件でワタミ側が被った損害は甚大です。

人材の流出や裁判上の損失はもちろんのこと、企業イメージの著しい低下が最大の損失です。


本業の飲食事業が業績不振となり事業の縮小を余儀なくされたことに対して、経営陣は市場環境の変化が主な原因だと述べていますが、本質的な原因は企業イメージの悪化です。


今回の裁判は、7年前に過重労働による自殺をしたワタミの元従業員が、ワタミと創業者の渡辺参議院議員を相手取って起こしたものですが、自殺した従業員が会社からほぼ毎日、深夜から明け方までの残業を強いられ、休日も会社の研修や渡辺氏が著した本に対するレポート作業を強いていたということに対して、驚きを隠すことができません。


人を雇用することに対する責任、従業員が満足して働けるからこそ顧客満足を実現できるという経営の基本中の基本を理解できない経営者が多いという実態に、今後の日本の行く末が危ぶまれます。