良識のある最高裁判決が出ました(認知症男性JR事故死)

注目を浴びていた2007年に愛知県で発生した認知症男性JR事故死の裁判で、最高裁が、家族側の逆転勝訴を言い渡しました。
これで、家族側に賠償責任のないことが確定しました。

 

私は、大変良識のある判決であると評価しています。

 

認知症患者の家族に対して、四六時中目を離さずに監視することを求めるのは非現実的な話です。
そのような前提に立った監督義務を要求するのも、納得性が得られません。
このような当たり前なことを最高裁判所が認めたのは、大変意義のあることだと思います。

 

そもそも、鉄道会社自身、人身事故が発生しないように安全に配慮し管理を行う責任を負っているはずです。
防げない事故もありますが、駅員や乗務員は、人が立ち入ることもあるのだという前提に立って、最大限事故の防止に努めるべきなのではないかと思います。

 

そのことを精査せずに家族に対して損害賠償請求を行ったJR東海に対して、無責任さを感じてしまうのは、私だけでしょうか。